排出権のおはなし

京都議定書、不都合な真実。地球温暖化対策のために世界の経済は変わりつつ あります。日本も例外ではありません。急速に進みつつある地球温暖化に対し て大きくストップをかけるために導入された「温室効果ガス排出権取引制度」 。すでにEUを中心に世界中で排出権取引が始められています。日本では制度の 検討のために本格実施が遅れる中、東京都が国に先駆けて排出権取引制度を導 入。2009年は日本にとって排出権取引元年となるのか?そしてこの制度が本当 に効果的に機能するためには何が必要なのか?さまざまな目線から検討したい と思います。

posted by エコ姫

鳩山首相の「25%削減発言」 実現性は不透明

9月23日、産経新聞の記事は以下のとおり。


鳩山由紀夫首相が22日の国連気候変動首脳会合で「公約」した日本の温室効果ガスの25%削減は、米国や欧州連合(EU)の掲げる目標を大きく上回る野心的な内容だ。首相は「鳩山イニシアチブ」も提唱し、2013年以降の地球温暖化対策の国際的枠組み(ポスト京都議定書)交渉もリードしたい考え。ただ、潘基文事務総長が各国首脳に「グローバルリーダーとしての発言と行動」を求めたのに対し、実現性には不透明な部分もある。

「今こそ行動の時だ。歴史はこれ以上の好機を与えてくれないだろう」

 潘事務総長は首脳会合の冒頭、先進国や途上国に、取り組みの推進を広く呼びかけた。

 各国は、地球温暖化対策を進めるという総論では一致している。ただ、国際交渉の場は、「日本が高い目標を掲げれば、他の国は表向き拍手し、影ではひそかに笑う」(交渉筋)といわれるほど厳しい世界だ。温室効果ガスの排出削減の取り組みは、削減量そのものではなく、「将来の世界的な排出量とエネルギー消費量、経済成長の余地を決め、各国で奪い合うこと」(同)でもある。

 首相がこの日の演説で評価したように、温暖化対策を景気浮揚に結びつけようという米国の「グリーン・ニューディール」への期待は高いが、各国とも楽観はしていない。

 特に日本の場合、90年比25%削減を実現するには国内総生産(GDP)は3・2%押し下げられ、1世帯あたり年36万円の家計負担増が生じると試算される。

 日本の負担の大きさは欧米に比べて際立ち、実現可能性を疑問視する声は強い。鳩山首相は、ポスト京都議定書への主要国参加を公約の前提条件にするが、国際交渉期限の年末合意は困難との見方が広がる中で「撤回」の可能性が十分あり、日本の本気度が疑われかねない要素も含む。

 鳩山首相には、今回公約した自国の25%削減の道筋だけでなく、各国の賛同と協力を得て、どう交渉合意に貢献するのか、早急に国内外に具体策を示すことが求められる。(産経新聞)


鳩山首相のスピーチは概ね評判がよかったらしい。

しかし実際には、上記にあるように
「日本が高い目標を掲げれば、他の国は表向き拍手し、影ではひそかに笑う」
というような現実の問題がある。

もちろん温室効果ガスの削減は推進すべきこと。しかし、この不況下で経済活動との折り合いをどうつけるか、そこが問題視される。

工場等の産業分野での省エネはかなり進行しており、今後大幅な削減は見込めないとされている。そうなると、運輸部門と業務部門が問題視されることになる。実際、こちらの二部門の排出量は増加している。家庭からの排出もバカにできない。

これらの状況を勘案して、いったいどの分野でどのような方法でどれだけ削減するのか。やはりそこが問題となる。
posted by emission at 00:01 | 京都議定書関連

気候変動サミット 鳩山首相「25%削減」

9月22日、時事通信は以下のように報じている。

【ニューヨーク時事】鳩山由紀夫首相は22日午前(日本時間同日深夜)、国連総会の一環として開かれた気候変動首脳会合で演説した。温室効果ガス削減目標について「世界の中で相対的に高い技術開発力と資金力を持つわが国が率先して目標を掲げ、実現していくことが国際社会で求められている」と指摘。中期目標として「1990年比で2020年までに25%削減することを目指す」と表明した。
 麻生前政権が示した「05年比15%削減」(90年比8%削減)より大幅に踏み込んだ目標を事実上の国際公約としたことで、日本は実行へ重い責任が課せられた形だ。
 演説で首相は「あらゆる政策を総動員して実現を目指す」として、国内排出量取引制度や地球温暖化対策税などの導入を検討する考えを示した。
 ただ、首相は「わが国だけが高い目標を掲げても気候変動を止めることはできない。すべての主要国の参加による意欲的な目標の合意がわが国の約束の『前提』となる」と強調。12月の国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)での合意に向け、主要ガス排出国である米国や中国などの前向きな対応を促した。
 首相はまた、途上国支援に関する「鳩山イニシアチブ」として(1)日本を含む先進国の官民資金による貢献(2)途上国の排出削減の検証可能なルール策定(3)資金の透明性、実効性確保のための国際システム構築(4)技術移転に伴う知的所有権保護―を提唱。日本として「これまでと同等以上の資金的、技術的な支援を行う用意がある」と表明した。ただ、具体的な金額は示さなかった。首相は、オバマ米政権が景気対策と環境技術振興を一体で進めている「グリーン・ニューディール」を評価し「気候変動への積極的取り組みは電気自動車、太陽光発電を含む技術や新規雇用を提供する」と表明。さらに「産業革命以来の社会構造を転換し、持続可能な社会をつくることが次世代への責務だ」と強調した。(時事通信)

90年比25%削減は、とんでもない数値ではあるが
まったく不可能かと問われれば理論的には可能だ。
国内排出量を削減することが25%というのは大変なことだけれど
それを海外での削減によるクレジットを購入することであれば
資金さえあれば可能ということになる。

私個人としては、環境対策に予算をつぎ込んでいただくことは悪くないが、国内企業の排出を実質的に削減する方向に転換していく施策でなければ、環境を守る技術の発展にも結びつかないのではないか。

しかし国内削減として25%は、この不況下で経済界が許さないだろう。
削減率の数値よりも、実際にどのように25%削減を実施するつもりなのか、それが真に問われる問題だと思う。
posted by emission at 01:07 | 京都議定書関連

排出権取引のはじまり

 京都議定書以降に温室効果ガス削減の方策として排出権取引制度に注目が集まったため、つい最近作られた制度のように思われるが実はそうではない。実際に導入されたのはEUであったが、実はこの制度、アメリカからの提案なのである。

 1990年代にはすでにアメリカで導入され一定の成果を挙げている。酸性雨対策対策として二酸化硫黄の削減のために実施されたもの。その結果、総量削減としては効果的な制度として評価されている。

 そもそも、環境問題の根本的な原因は、環境汚染の排出者がそのコストを負担しないことにある。その結果、大気汚染にしろ、水質汚染にしろ、そのコストは排出者である工場等の事業者が負担しないため、汚染の削減につながらなかった。

 廃棄物や汚染物質などの適正処理にかかる費用は、基本的に排出者が負担することを原則としなければならない。公害につながる汚染物質については明確な規制があるため、排出者は排出量を削減しなければならない。

 同様に温室効果ガスを汚染物質と考えた時、まずは大量に温室効果ガスを排出する事業活動から削減することが重要である。

 削減にはコストがかかる。そのコストは誰が負担するのか?事業者が負担することは、商品やサービスに価格転嫁されて、最終的には消費者の負担となる。排出量に応じてそのコストを負担すること、それが分かり安いルールだろう。

 しかし、同じ1tの温室効果ガスを削減するのであっても、事業活動の種類や状況によってはコストに違いが生じる。社会全体の排出量を削減する場合は、全体のコストを抑えることが最も削減を進める方法となるのだ。
タグ:排出量取引
posted by emission at 01:38 | 排出権とは

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